ゆきRのコネチカット日記
  USオザ連分布地図
●Tanglewoodの奇跡・Aug 12nd, 2004
●メリケン出産事情・Aug 17th, 2003
●東西妊婦事情・Aug 10th, 2003
●Tanglewood・May 13th, 2003
●ジャンク・コレクター・March 17th, 2003
●ハードウェア・ジャンキー・March 16th, 2003
●天からの贈り物・Jan 19th, 2003
●糸引き争奪戦・Jan 10th, 2003
●所変われば名前が変わる・Jan 4th, 2003
●ルーツは同じか・Dec 23rd, 2002
●明るい夜の季節・Dec 12th, 2002
●長い潮川の側で・Dec 8th, 2002
 
 

Sunday, January 19th, 2003
*天からの贈り物*

 先日、TV Japanで「抱きしめたい」というドラマを観た。(http://www.nhk.or.jp/drama/archives/dakishimetai/)島田律子さんの「私はもう逃げない〜自閉症の弟から教えられたこと」という本がベースになっているドラマだ。いつもの様にテレビをつけたまま家事やら子どもの世話やらをしていたので、ビデオの用意も出来ず、失敗したなぁと思う。以前にチラッと予告を見た気はするのだが、日時をチェックしていなかった。自閉症はその病名から誤解を受けがちだが、脳のなんらかの障害に起因する病気だ。知的障害が伴う場合と伴わない場合があったり、個人によって程度、症状もいろいろあって、一概にこれとは言えない。

 見始めてしばらくすると、自閉症の弟が画面に映った。日本の番組を殆ど観れない状況で5年以上経つので、新しい俳優さんなどは全く判らないのだが、初め本当に自閉症の人が演っているのかと思った。見たところ、知的障害もある自閉症の方なのだな、と思い感心していた。ところが、姉の和久井映見さんが病院の待合室で夢を見るシーン(かなり終わりの方)で、弟が笑顔で普通に会話していたのだ!ここで私は「この人は役者さんだったんだ!」と気が付いた。^^;それ程この役者さん、加瀬亮さんの役作りは本物に近かった。

 私の長男は今7歳で、自閉症/広汎性発達障害 (Autism/ Pervasive Developmental Disorder−N.O.S. ) がある。1歳半の時にそう診断されて以来、アメリカで治療と特別教育を受けている。小学校1年の今は特別クラスと普通のクラスを半日ずつ受けている。徐々に特別クラスの時間を短くするそうだが、必ずアシスタントが付く。彼は知的障害は無く、自閉症・PDDといってもボーダーラインに居ると言われた。言語障害(言葉の遅れ)があり、睡眠障害もある。つい最近になって、かなり話をする様になり、会話らしい事も出来る様になってきた。それに目線を合わせて話をするようにもなってきた。今年に入って薬も処方されるようになり、落ち着かせる事と夜やっと早く寝るようになった。

 しかし、まだパニックも起こすし、外出するのは大変だ。彼は見た目は障害がある様には見えないので、デパートなど、公共の場で暴れられると、周りから冷たい視線を浴びる。よっぽど何か言ってくる人には「この子は自閉症なんだ」と説明できるが、いちいち皆に言って歩く訳にも行かない。サインでも作って首からぶら下げておこうかとか、やけになった事もあるが。^^;;;もう長い事こんな状況に接しているので、もう慣れた様な気はするのだが、それでも心無い言葉を浴びせられると悔しくて涙が止まらなくなる。

 しかし、実際に自閉症のある人と接した事が無い人には自閉症というものを理解するのは難しいと思う。うちのダンナでさえ、口じゃ判っている様な事を言っているが、実際は甘やかされただけだ、と思っている。お義母さんにしても然り。以前から出張の多いダンナは子ども達と接する時間も少ないので、まだ本当の姿が見えていないのだと思う。病院についてきた事も数回しかないし。うちには下に4歳の娘と1歳の次男が居る。娘は年齢的に反抗期でもあるのだろうが、長男が出来ることは自分も出来る、と思っているのだろう。私のもっぱらの悩みの種だ。次男も真似し始めてるし、なんとかせねば。

 このドラマをきっかけに、日本の自閉症関連のサイトを少し見てみた。日本はアメリカより周りの人の誤解や偏見が強いようだ。(アメリカはボランティア活動が盛んだったり、結構「うちの子も」とか、「兄弟姉妹が」とか、「友達の」とか自閉症の人を知ってる人に出会う。)その中で見付けたサイトの一つで、布施佳宏 さんという方の息子さんについてのHP(http://member.nifty.ne.jp/starbird/index.html#mokuji)の中の「自閉症の神話」と「自閉症という問題」という論文が自閉症についてかなり判り易く書かれている。興味を持った方は、是非読んでみて欲しい。そして少しでも自閉症や障害ということについて考えていただけたら幸いである。

 ちょっと重くなった。

 確かに大変な事は山ほどあるのだが、楽しい事、嬉しい事も同じぐらいある。彼は写真を撮られるのが大好きなので、赤ん坊の頃から、彼の写真はみんな笑顔だ。それに、驚くほど機械類に強い。TV、ビデオ、DVD、コンピューターなど、初めて行く家の物でも難なく使える。^^;1歳の時にアルファベット、大文字小文字全部の読み書き、数字を1〜30、5〜0を英語と日本語で、それに漢字とひらがな、カタカナも少し読み書き出来た。テレビなどで一度観ただけでかなり細部まで絵に描ける。だから、私の仕事はこの長所を上手く伸ばしてやる事なのだな、と思っている。それにとっても妹弟思いでもある。お菓子などでもみんなの分も持っていく。(しかし、娘が嫌がって食べなかったりすると、大変な騒ぎになるが。)転んだりすると「だいじょうぶ?」と言って、なでてあげる。歌も上手い。(あまり話せないのに、歌は全部歌える。CMとかも同じ。)時々私が泣いてしまったりすると、ペーパータオルを持って来て「What happened?」と言いながら涙を拭き、鼻をかんでくれる。^^;それに、くすぐってもらいたくて、私やダンナをくすぐりに来る時など、かわいくて仕方がない!妹弟が出来て喧嘩も絶えないが、みんなの日々の成長を見るに付け、この天からの贈り物に感謝する。

これらのPCアートは彼の1〜2年前の作品です。(完成するとすぐ消してしまうので、もっと凄い傑作があったのだけれど、保存できたのがコレぐらいしか無い。。。)
**「抱きしめたい」がNHKで再放送が決まったそうである。こちらでももう一度放送してくれれば良いな。