ほたるの星★ロケレポート  

「ほたるの星」ロケ見学レポート(2) by ざわわ

17日のお昼ごろ空港から送迎タクシーが到着。一人の黒いワンピースを着た女性が降り、
「小澤の事務所のものですが、いま撮影中ですか?」
と言って中に入って行かれた。そして、撮影の合間や昼食をとりながらの打ち合わせ。仕事が詰まっていることを実感させられた。3時間ほどのち、またタクシーでお帰りになった。

ここには40数人のスタッフがいるが、少ないほうだということだった。絶えず動いている人。台本をもって定位置から動かず、頻繁に携帯で連絡をとり合う人。セットを組み立てる人。終わったら解体、そして次のセット作り。そういう中で、当たり前だが役者も一人のスタッフだ。

小澤氏は、静かにそして熱く、重い主演という仕事に向き合っていた。

* * *

31日にも撮影予定が入っているとスタッフに言われたことが、家に戻ってからもずっと頭に引っ掛かっていた。3日ほど前に萩の観光課に電話を入れると、24日に萩での撮影は終了したがスチール撮影が残っているとのこと。何人かこられるようですよ、とも。もう終わったと思っていたつもりだったのに、また引かれるように列車の人に。「それ」がなんだか分らないまま。

通路をはさんだ席に向かいあって女性が二人座っている。3人でないのにかしましい。これで、連れに青年がいたら明らかにウガン(御願、お参りのこと。「豚の報い」より)をしにいく旅だろうと、山口弁のねーねーたちの話を音として聞きながら思った。行き先は出雲のようだ。やっぱり神掛っている。

2時まで、隣接している図書館で時間をつぶす。バックナンバーの雑誌に小澤氏のインタビュー記事を見つけた。写真が2枚。1枚は寝っころがって雄叫び(?)をあげている。ポジティブでピュアとある。野生的とも。同じ年代の人たちとは違って落ち着いている、これは江守徹氏もおっしゃっていた。実際にお会いしてみて、そう思う。

一台の、高所作業用のクレーン車が校内に入った。ブームを延ばした先にカメラを構えた人ともうひとり。丹念に上方から、撮影現場となった場所を中心に何枚も撮る。少しずつ高度を下げながら、時間にして20〜30分くらいだろうか。スチール撮影とはこのことだった。もちろんほかに誰もいない。思いがけず立ち会えた撮影現場の最後の風景。

* * *

車が出ていったあと、中に入った。セットと樹木はそのままだ。思ったより狭い空間。ここで一ヶ月近く、たくさんの人たちが同じ気持ちを抱いて熱い日々を戦っていた。

ここに立って、三輪先生が「元気に育ってるね、ね、ね」と子供達に語りかけ、ここから子供達と一緒に走りだし、ほたる踊りを. . . .。一瞬、見えた、気がした。

そして、「本番、いきま〜す。」カチンコの音。
ここで見た場面は、映画の中のほんの一部分なのだが、どこでどんなふうに使われるのだろうか。音楽はどんなだろう、主題曲はどなたの作になるのか、と想像がふくらむ。

しんと静まり返った空間にあの人たちはもういない。学校は元の学校に戻っていた。