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プロローグ
待ちかねた、金曜時代劇「人情とどけます」の放送が始まった。このコーナーでは、実際にロケ現場を見た我々が、別の視点から見た、ドラマ制作の一部分を少しでもお伝えしていけたらと思う。 |
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第1回 丸橋のたもとから
by まりりん |
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始まりやしたね〜、「人情とどけます」。初回放送をご覧になった皆の衆は、お気づきかい? 丸橋を中心にしたシーンがたくさんあるねえ。これから、この丸橋を軸として、様々な人間模様、四季の絵が描かれていくので、まずはそこを抑えておいておくれ。
話は中盤。おかみのおふさから、南八丁堀への荷ついでの使いを頼まれ、出掛けていく清太郎とまどか。途中、丸橋でおくみと出会うが、話の長いおくみをかわし、二人は走りつづける。このとき、蔵の前の走る二人は、黒い馬をすり抜けて走っていったねえ。実に映像で編集されると、ほんの数秒のシーンなんだがね、この黒い馬はシーンを撮る30分以上もめえから、スタンバイしてたんだ。
以前、別の瓦版でも書いたが、このカメラチェックの時さ〜ね、馬が粗相をしちまった。大変だ〜。ADさんは、「塵取りとほうきはどこだ〜」と大声で言い、どっからかそれらを見つけ、粗相を片付けた。その後テスト再開。この数秒シーンだけで、小1時間ほどの撮影時間を要していたよ。
少々、背景の種明かしをしようかねえ。間違えた薬を持って出た平吉を捜そうと、蔵の前を走る二人。実はこの蔵の中は、夏祭りの出店風のゲーム小屋のようになっている。あまり盛況とは言えぬが。よ〜く注意して見ねぇとわからねぇが、丸橋でおくみと別れた後、走り続ける二人。
清:「それより飛ばすぜ!」ま:「おうっ!」の辺り、荷車と蔵に差し掛かる手前に簾が見える。
この簾の後ろに、白い軽トラに詰まれた音声の巨大機械が隠れて、二人のセリフを捕らえていたんだ〜ね。
あと「孝行息子が〜」のシーン。橋の向こう側から見ていたので、全部のセリフは聞き取るのは不可能。聞けたのは、清太郎の「おいおい!」。「急げっ!」だけだったのさ。
秋風心地よい昼過ぎ。見やすい場所を探し、ウロウロと動き回っていた。そこに大きな声が。一体、どこから・・・・?
「孝行息子を親不孝者にしちゃいけねぇ。急げっ」
犯人は、音声取りの機械。音声チェックのため、何度もリフレインしていたんだ〜ね。いやはや、馬の粗相から音声チェックに至るまで、撮影ってのは、細かな作業の繰り返しで成り立っていくものだってこと、皆の衆も知っておいておくれ。
おっと!来週は、また橋のたもとで、清太郎と五郎八が一悶着がありそ〜だねぇ。そのいきさつを知らぁ〜今のとこ、どんと佇む丸橋だけなのかもしれないねぇ。
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