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  最終回『いざ、旅立ちの時』  
  あらすじ  
『いざ、旅立ちの時』('03.3.7放送)
by みずは

 ようっす! 皆、元気か? まどかは自分が捨て子だったって知ってふさぎこんじまっている。おいらは彦次郎を見つけられねえし、まどかが取ってきた仕事はイカサマ商売の引き札撒きだったし…。まぁったく、いいことなしだ。

 ある日、竹庵先生のところに行ったら、先生やおつやさん、まどかの声が聞こえる…何だって? 弟? 彦次郎か?! まどか、お願いだ、彦次郎は…弟はどこにいるんだ? 教えてくれ、まどか。俺は勝鬨家の跡取りだ。味方の士気を高めるため、それこそ勝鬨を上げるため、出陣前に首をはねられるのが定め。でも、弟は違う。弟を一日も早くそのいましめから解き放ってやりたいんだよ。まどか!! ようやくまどかが口にしたのは「食傷新道(しょくしょうじんみち)の矢場…」 ありがとよ! おいらはその矢場へと急いだんだ。

 矢場につくと、いた! 彦次郎だ! 声をかけるといきなり逃げ出しやがって、おいっ!! やっとの思いで彦次郎を追い詰めた。

 二八そばを二人で食べながら今の互いの身の上話をしたんだ。彦次郎は寺子屋で長屋の子どもたちに色々と教えているんだそうだ。でも、彦次郎は俺や家を裏切ったことに負い目を感じているみてえだな…。俺は、いざという時の出陣首役は勝鬨家当主の俺が引きうける、だから安心して屋敷に帰って来い、と彦次郎に言ったんだ。しかし、彦次郎は二度と武士に戻るつもりはないという。お役目に縛られている武士とは違う、町人の暮らしを気に入っているらしい。好いた女子もいるとか。わかった、お前は生きろ、俺の分まで。

 十六屋に戻ると、女将さんが迎え入れてくれた。遅くなったことを詫びると、「あんたの身の上はまどかさんから聞いたよ」と…。折りを見て話そうとは思っていたのですが…。まどかは酒を飲みながら、おいらがいることで迷惑をかけていることに気が付かないのかと言われちまった。…そうだよな。「半纏おいて出て行け!」…か。おいら、何も言い返せねえよ。おいらは半纏をまどかにかけて、礼を言った。すると、まどかは急に「死んじゃいやだ。あんたに死なれたら私はまた一人ぼっちだ」と言い出したんだ。それは、違うぞ。お前には、女将さんや、友吉や、飛脚人の仲間がいるんだ。お前はもう一人ぼっちなんかじゃねえんだ。それでも、まどかはすがるような目をして泣いて…。まぁどか…! おいらは、まどかにおかねさんたちへの伝言を残し、十六屋を後にしたんだ。十六屋での出来事、まどかとの思い出をかみしめながら…。

 お城から登城の命が下った。俺は十六屋に行き、ご隠居さんの位牌の前で手を合わせた。そこへ、みんなが雁屋との対決から帰って来たようだった。勝鬨家の役目となっている儀式が明日、巳の刻に…。お世話になった皆様にご挨拶を申し上げた。女将さん、茂右衛門さん、おかねさん、五郎八兄ィ、友吉っつぁん、八之助さん、まどか。「夢が叶っておめでとう」とまどかに言われてしまった。まどか…。

 翌日、俺は登城し、巳の刻を待った。時を告げる鐘が鳴ったその時、「勝鬨殿、お覚悟を!」

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 おいらは、六地蔵の辻の、桜の木の下でまどかを待っていた。そこへ現れたまどかは、きつねにつままれたような顔をしてやがる。何て顔してんでい。幽霊じゃねえぜ、ほれ、足がある。早くて大切な丈夫な足がよ! 出陣首役は、形だけの儀式をしただけで放免ってえ訳だ。そんで、おいらは何だか侍がばかばかしくなって…。「ね? 私の言った通りでしょう?」 ああ、くやしいが、女の言い分の方が正しいや。まどかは女将さんから、人手がいくらあっても足りないから早く戻って来い、という手紙を預かってきていた。「よし、お店まで駆けっくらだ!」 おう、受けて立つぜ、まどか! そして、おいらたちは駆け出した。おいらはまどかのことが大好きだぁ!

 これで、おいらたちの話はおしまい。みんな、今までありがとな。もし、また会えることがあったら、その時はお天道様みたいにまぁるい笑顔で見守っていてくれよ!