前回のサンパウロ日記NO.7に対するみなさんのご質問を受けて、徒然なるままに さらにブラジルの学校について書いてみよう。あくまでも日記であるのだから、事実については出来るだけ正確を期するつもりであるが、主観的な感想もあるし、「必ずしもそうでない。」とブラジルをよく知る方々からは反論もあるかもしれないが、それは日記ということで 勘弁していただこう。
ブラジルの基本的な教育制度を紹介すると、日本の小中学校にあたる初頭教育は Primeiro Grauと呼ばれ、7歳から14歳までの8年間である。これが義務教育である。高等学校は Segundo Grauと呼ばれ、15歳から17歳まで。日本と同じである。大学は基本的に18歳から22歳までの4年間である。
ブラジルは貧富の差が大きく、社会的階層によって、その生活様式はかなり異なる。したがって、「ブラジルでは一般的には、、」と まとめるのは難しい。やはり、上層階級、中産階級、下層階級とそれぞれ分けなければ説明できない。
まず、小学校の三部制であるが、午前・午後の部は内容は一緒である。小学校の場合、夜間があるのはたぶん公立の小学校のみ。中・下層階級の人で義務教育を終えられなかった大人が通うところである。やはり、子供たちは夜は学校に行かない。
約30年程前には、今の8年間の初等教育は前半4年、後半4年と別れており、前半の4年間だけが義務教育だったらしい。今でも、その習慣が残っていて、私立の小学校だと第一学年(7歳)の新入生募集、第四学年(11歳)の時の新入生募集がある。
現在でも、田舎では、4年生までしか教えない小学校が多数存在する。すなわち、義務教育さえ教えるインフラが地域にないのである。従って、ブラジルでの文盲率は10%を超えるし、そんな中では小学校4年まで終えていたら上出来である、、とも言える。大学率への進学率は全人口の1%と言われている。(最近はもうちょっと増えているのではないか、、と私は思うが、、)
さて、高校になれば、働きながら勉強する人が多いので、夜の部は大人のみでなく、15歳から18歳の本来の高校生の年齢の子供たちも多数含まれている。しかし、これも公立の場合である。これら、公立の小中高校は基本的には朝・昼・夜と全て同じカリキュラムで教えているはずである。ちなみに、ブラジルでは公立の学校は幼稚園から大学まですべて授業料は「ただ」である。
残念ながら、近時のブラジルは一般の公立の学校では良い教育が受けられない。公立小中高校に通うのは、中・下層階級のみ。公立高校から大学に行く人も中にはいるが、残念ではあるが極めて稀な例外であるのが事実である。
以上とは対照的に、一般にAクラスと呼ばれている上流階層の子供たちは、幼稚園は1歳から通わせ、私立の小中高校と進み、そして大学に進学することが多い。小中高校とは違い、なぜか、大学は公立の方がレベルが高いので、よく出来る子は公立の大学に進学する。
「1歳からの幼稚園って何をするんだろう?」というご質問が掲示板であったが、子供たちは遊んでいる。日本のような、「有名幼稚園、小学校のお受験のためのプレパラトリー」というような概念はない。本を読んでもらったり、滑り台で遊んだり、砂場遊びをしたり、お絵書きやお遊戯、歌を歌ったりしている。1歳児クラスでは 「先生が本を読む時はみんな座って話を聞く」、2歳児になると、「おもちゃを貸しあう、順番を待つ」、3歳児は「友達と一緒に遊ぶ」と、それぞれの年齢にあわせた目標が設定される。あくまでも楽しく他の子供たちと共生するための社会性を身に付けさせる事が目的であり、字を教えるようになるのは、5歳児のクラスになってからである。
この様に小さい時から幼稚園に通う子供たちはほぼ100%私立の小学校に進学する。そして、この様な子供たちの通う私立の小中高に夜学はない。学校によってやり方はまちまちであるが、単純に午前の部・午後の部と二回にわけて生徒を募集する学校や、午前は一年生から四年生、午後は四年生から八年生とする学校もある。授業内容も授業料も、午前・午後とも同じである。授業時間は午前の部は大抵8時から始まる様だが、7時が始業という学校もあり、怠惰なイメージとはうらはらにブラジルの朝は早い。
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